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年末ですね。もう今年も終わりですか……。
そんな、年の終わりにこれです。
来年書きたいと思っている長編が2つあるんですけどね、それを1話だけ書いて公開してみることにしました。
もっとも、書いたのはだいぶ前のことですがねw
※実物とは異なる可能性もあるのでご了承下さい
まずは第一弾。自分はこの小説を以て、のど×さよを提唱したいと思います!!
最強のドジっ娘コンビニなるはずです。
第二弾は、明日公開させてもらいます。
では、読みたい方は続きからどうぞ。
宮崎のどかの朝は、至って平和に訪れた。
「う……ん……」
浅い吐息と共に、ベッドで眠っていた彼女の口から、掠れたような声が僅かに漏れる。
瞼が上がり、まず天井の白がぼんやりと視界に入った。
しかし覚醒したばかりの脳では、それを明確に意識する事はなく、カーテンの隙間から漏れてくる朝の光を横目で感じるばかりだった。
「朝かぁ……」
そう呟き、眠っていた体を上半身だけ起こす。
徐々に周囲を意識していき、そこで欠伸を一つ。前髪で覆われた眠たい目をこすりながら、部屋の中を俯瞰する。
当然いつもと変わらない、しかしカーテンを閉めている為にいつもよりはちょっとだけ暗い、自分の寮室の風景が広がっていた。
――そこまでは良い。
普通なら、その後は自分が今寝ている2段ベッドの上段から起きて、梯子を降り、床に足をつけるだけの事なのだが、彼女はそれができなかった。
「ふぅ……あれ?」
ふと右の壁を見てみると、壁際に黒いものが浮かんでいた。何やら茫洋としたそれを見て、まだ脳が目覚めきっていない彼女は、それがおそらく濃い影か何かだろうと考えた。
彼女はその影を何となく見つめ、それが上に伸びているのに気付いた。それを、何気なく見上げようとする。
「?」
そこでようやく、彼女は違和感に気がついた。影だと思ったそれには、まるでスカートの皺のようなものが見て取れる。というか、黒いスカートそのものだった。
ハンガーによって壁にかけられたスカートだと言えばそれまでだが、彼女はこんな所に衣服を掛けることは無いし、そもそも、こんなスカートは持っていない。
そしてさらに上を見上げると、――まるで学校の制服のような上着。
両脇には当たり前のように、腕がついている。服の話だけではない。その裾の先からは、きちんと人間の手首が出ていた。
つまり、それが意味するところは。
「……え?」
あまりに訳の分からない事態に呆然とし、彼女は悲鳴すら上げられない。そもそも、目の前にあるこれは一体?
その最後の答えは、更に上の部分にあった。
のどかは、ポカンと口を開けたまま――彼女は見上げた。
向こうは、見下ろしていた。
『あ、あの、初めまして〜』
同じクラスメイトの、幽霊少女――相坂さよの、はにかんだ笑顔があった。
「きゃあぁぁぁぁぁっ!!!?」
『え、えぇっ!?』
数瞬の間をあけ、状況を理解したのどかの凄まじい悲鳴が響き渡る。半ば泣き顔となった表情のまま、彼女はその場から退避しようとするあまり、ベッドから転げ落ちた。
見下ろすさよはぎょっとして、
『だ、大丈夫ですかー!!』
予想外の事態に、そう自分らしくない叫びをあげるくらいしか出来なかった。
背面から床に激突し、ドスン、という衝撃音が響く。大した高さでなかった事は幸いだったが、その音に、同室の夕映とハルナが目を覚ました。
二人は何事かと部屋の中を見渡し、のどかがベッドから落ちているのを発見した。
「の、のどか!? アンタどうしたの!?」
「し、しっかりするですよ、のどか!」
二人は飛び起き、部屋の真ん中に倒れるのどかの元へと駆け寄った。のどかは起きつつ、痛めた背中を摩りながら、
「痛た……じゃ、なくて! あああ、あ、あ、あそこに〜〜!」
ワナワナと震えたまま、二段ベッドの上部を指で勢いよく示した。
「「へ?」」
夕映とハルナがハモり、のどかの指の示す先を見る。しかし、そこには壁と、それに垂直に交わる天井があるばかりで、別段変わったものなど無かった。
――もっとも、のどかにはそうは見えていない。
そこに、麻帆良学園女子中等部とは違う黒い制服を着た、ロングヘアーの女の子が浮いているのだ。ちなみに、足が無い。
それだけで、そこにいるのが『幽霊』という非現実的な存在であることが窺い知れる。
「……別に何も無いけど?」
「そ、そ、そんな……!? あうぅ……」
「のどか、何か悪い夢でも? 現実に戻るですよ」
怪訝な表情でのどかを心配する二人と、心配される対象になっているのどか。ごたごたした事態になってきた3人の様子を見て、空中を漂っている女の子があわわと慌て始めた。
そして、のどかに告げる。
『あ、いや、その、別に驚かすつもりはなかったんですけど……! ……いや、いきなり出てきたら誰でも驚きますよね普通すみません本当に……。あ、ちなみに、私は他の人には見えないと思うので……』
そう言う彼女自身にも分からない事があった。普通、自分の姿は、報道部の朝倉和美を始めとする数人程度にしか見えていないはずである。
その数人の中に、のどかは入っていない。しかし、何故か彼女には自分が見えているらしい。挙句の果てに――どういうわけか、今の自分は和美ではなく、のどかに憑いてしまっているらしい。感覚的なものに過ぎないことではあるが、今の自分がこのような場所にいることからも、おそらく間違いない。
「え、え……?」
突然、相手が取ったしおらしい態度と弁解に、のどかの警戒心が和らぎ、同時に困惑の度合いが増した。よくよく見れば、相手の見た目はとても可愛い女の子に過ぎない。足が無いことを除けば。
少なくとも、いわゆる『悪霊』という奴には、とても見えるはずがなかった。
「のどか、本当にどうしたですか?」
「よっっっぽど悪い夢だったのかなぁ」
訝しむ二人をよそに、のどかは見上げた先に漂っている、何だか普段の自分のようにあわあわとした少女と見つめあっていた。
さよは、どういう表情をしたらいいか分からないので、とりあえず……といった風に、ぎこちなく笑った。
『えぇっと……ひとまず、これからどうしましょうか?』
(ど、どうって言われても〜!)
ドジっ娘文学少女と、ドジっ娘幽霊少女。
――これが後に語られる事となる、二人の奇妙な出会いだった。
そんな、年の終わりにこれです。
来年書きたいと思っている長編が2つあるんですけどね、それを1話だけ書いて公開してみることにしました。
もっとも、書いたのはだいぶ前のことですがねw
※実物とは異なる可能性もあるのでご了承下さい
まずは第一弾。自分はこの小説を以て、のど×さよを提唱したいと思います!!
最強のドジっ娘コンビニなるはずです。
第二弾は、明日公開させてもらいます。
では、読みたい方は続きからどうぞ。
宮崎のどかの朝は、至って平和に訪れた。
「う……ん……」
浅い吐息と共に、ベッドで眠っていた彼女の口から、掠れたような声が僅かに漏れる。
瞼が上がり、まず天井の白がぼんやりと視界に入った。
しかし覚醒したばかりの脳では、それを明確に意識する事はなく、カーテンの隙間から漏れてくる朝の光を横目で感じるばかりだった。
「朝かぁ……」
そう呟き、眠っていた体を上半身だけ起こす。
徐々に周囲を意識していき、そこで欠伸を一つ。前髪で覆われた眠たい目をこすりながら、部屋の中を俯瞰する。
当然いつもと変わらない、しかしカーテンを閉めている為にいつもよりはちょっとだけ暗い、自分の寮室の風景が広がっていた。
――そこまでは良い。
普通なら、その後は自分が今寝ている2段ベッドの上段から起きて、梯子を降り、床に足をつけるだけの事なのだが、彼女はそれができなかった。
「ふぅ……あれ?」
ふと右の壁を見てみると、壁際に黒いものが浮かんでいた。何やら茫洋としたそれを見て、まだ脳が目覚めきっていない彼女は、それがおそらく濃い影か何かだろうと考えた。
彼女はその影を何となく見つめ、それが上に伸びているのに気付いた。それを、何気なく見上げようとする。
「?」
そこでようやく、彼女は違和感に気がついた。影だと思ったそれには、まるでスカートの皺のようなものが見て取れる。というか、黒いスカートそのものだった。
ハンガーによって壁にかけられたスカートだと言えばそれまでだが、彼女はこんな所に衣服を掛けることは無いし、そもそも、こんなスカートは持っていない。
そしてさらに上を見上げると、――まるで学校の制服のような上着。
両脇には当たり前のように、腕がついている。服の話だけではない。その裾の先からは、きちんと人間の手首が出ていた。
つまり、それが意味するところは。
「……え?」
あまりに訳の分からない事態に呆然とし、彼女は悲鳴すら上げられない。そもそも、目の前にあるこれは一体?
その最後の答えは、更に上の部分にあった。
のどかは、ポカンと口を開けたまま――彼女は見上げた。
向こうは、見下ろしていた。
『あ、あの、初めまして〜』
同じクラスメイトの、幽霊少女――相坂さよの、はにかんだ笑顔があった。
「きゃあぁぁぁぁぁっ!!!?」
『え、えぇっ!?』
数瞬の間をあけ、状況を理解したのどかの凄まじい悲鳴が響き渡る。半ば泣き顔となった表情のまま、彼女はその場から退避しようとするあまり、ベッドから転げ落ちた。
見下ろすさよはぎょっとして、
『だ、大丈夫ですかー!!』
予想外の事態に、そう自分らしくない叫びをあげるくらいしか出来なかった。
背面から床に激突し、ドスン、という衝撃音が響く。大した高さでなかった事は幸いだったが、その音に、同室の夕映とハルナが目を覚ました。
二人は何事かと部屋の中を見渡し、のどかがベッドから落ちているのを発見した。
「の、のどか!? アンタどうしたの!?」
「し、しっかりするですよ、のどか!」
二人は飛び起き、部屋の真ん中に倒れるのどかの元へと駆け寄った。のどかは起きつつ、痛めた背中を摩りながら、
「痛た……じゃ、なくて! あああ、あ、あ、あそこに〜〜!」
ワナワナと震えたまま、二段ベッドの上部を指で勢いよく示した。
「「へ?」」
夕映とハルナがハモり、のどかの指の示す先を見る。しかし、そこには壁と、それに垂直に交わる天井があるばかりで、別段変わったものなど無かった。
――もっとも、のどかにはそうは見えていない。
そこに、麻帆良学園女子中等部とは違う黒い制服を着た、ロングヘアーの女の子が浮いているのだ。ちなみに、足が無い。
それだけで、そこにいるのが『幽霊』という非現実的な存在であることが窺い知れる。
「……別に何も無いけど?」
「そ、そ、そんな……!? あうぅ……」
「のどか、何か悪い夢でも? 現実に戻るですよ」
怪訝な表情でのどかを心配する二人と、心配される対象になっているのどか。ごたごたした事態になってきた3人の様子を見て、空中を漂っている女の子があわわと慌て始めた。
そして、のどかに告げる。
『あ、いや、その、別に驚かすつもりはなかったんですけど……! ……いや、いきなり出てきたら誰でも驚きますよね普通すみません本当に……。あ、ちなみに、私は他の人には見えないと思うので……』
そう言う彼女自身にも分からない事があった。普通、自分の姿は、報道部の朝倉和美を始めとする数人程度にしか見えていないはずである。
その数人の中に、のどかは入っていない。しかし、何故か彼女には自分が見えているらしい。挙句の果てに――どういうわけか、今の自分は和美ではなく、のどかに憑いてしまっているらしい。感覚的なものに過ぎないことではあるが、今の自分がこのような場所にいることからも、おそらく間違いない。
「え、え……?」
突然、相手が取ったしおらしい態度と弁解に、のどかの警戒心が和らぎ、同時に困惑の度合いが増した。よくよく見れば、相手の見た目はとても可愛い女の子に過ぎない。足が無いことを除けば。
少なくとも、いわゆる『悪霊』という奴には、とても見えるはずがなかった。
「のどか、本当にどうしたですか?」
「よっっっぽど悪い夢だったのかなぁ」
訝しむ二人をよそに、のどかは見上げた先に漂っている、何だか普段の自分のようにあわあわとした少女と見つめあっていた。
さよは、どういう表情をしたらいいか分からないので、とりあえず……といった風に、ぎこちなく笑った。
『えぇっと……ひとまず、これからどうしましょうか?』
(ど、どうって言われても〜!)
ドジっ娘文学少女と、ドジっ娘幽霊少女。
――これが後に語られる事となる、二人の奇妙な出会いだった。
短くない?
旅人 2006.12.30(土) 00:14 URL [編集]
うちの他作品と比べると…
>旅人さん
初めまして
短いのは仕様です
まだプレ公開なので、色々と修正するとは思いますけどね。
まぁ、そんなに長くても冗長というものですし、1話ということで、大目に見てやって下さい。
輪月 2006.12.30(土) 11:13 URL [編集]
続きがっ、続きが気になりますよ。
しかし、さよみたいな幽霊だったら憑かれても万々歳ですよね。
美少女幽霊
>きろうさん
続き気にして頂いてありがとうございますー。
色々一段楽したら、ぜひ書いていきたいものです。
さよちゃんならむしろ憑かれたい勢いですよ(何
輪月 2006.12.31(日) 17:08 URL [編集]
楓の ネギま!ニュース 「2006年12月29日」
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楓の箱リロLive対戦日記 2006.12.30(Sat) 00:08
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